詩うたいの本棚

天賦留(てんぷる)です。真面目に自作の「詩」をひっそりと掲載しています。

No.31ー中秋の名月 十五夜スーパームーン

晴天が持続したまま快夜を招き
満月にバトンを渡した今宵の十五夜

ただただ夜空を見上げ
ただただ煌(きらめき)を眺む君

もしかしたら前世は月の兎なのか
もしかしたら前世は天香佳花*1なのか

鼻で笑われても仕方ない
でも凝視し続ける君を見続けて
空想想像に想い寄せる伝承が
全く嘘だとは思えなくなってきた


月明かりが照らす先
鏡越しに二人は見合う

もしかしたら前世は狼なのか
もしかしたら前世はドラキュラなのか

でも今宵は仮面を被り通そう
吠えないためにも
消えないためにも

そしてただただ夜空に煌めく
スーパームーンを眺めよう




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*1:念のために解説。月の中にあるとされている桂の花のこと。または、美人を言い表す言葉。「天香」は天から香る、かぐわしい香り。「佳花(桂花)」は月にあるとされる伝説上の木のこと。