詩うたいの本棚

天賦留(てんぷる)です。真面目に自作の「詩」をひっそりと掲載しています。

2015-05-10から1日間の記事一覧

No.6ー大掃除

真冬にしては 眩しい陽射し 少しほっこり 暖かい 窓の木漏れ日 背に浴びて 要らない物と 格闘中 気づけば何故か 溜まるもの 意味無く 置いてあるものが 少し進めば 見付かって いつしか 袋いっぱいに ふーっと上を 見上げると 埃がぽつぽつ 浮き出てた まと…

No.5ークリスマスの影

街がキラキラ ピーク時に ひたすら机に 向かってた とにかく春を 信じてた いや 信じるしかなかったんだ はしゃぐ人々 見る度に 寂しかったし 甘えたかった 葛藤を吐く 事出来ず 街を離れて 星で泣く 友は各々 忙しく 想いを寄せる 人も無く 信じる己の 可能…

No.4ー駄菓子屋

昔我が家の 近所には 小さな駄菓子屋 ありました 学び舎から出て 服着替え 脇目も振らず 一目散 色んな駄菓子が 小綺麗に ギューギュー詰めに 置いていた 僕が楽しみに してたのは 当たりくじ付き 長い棒 そう簡単には 当たらない 夢中を超えて 意地になり …

No.3ーサンタを信じる君

毎年この時期 お約束 君が真顔で 聞いてくる 「今年ももうすぐ来るんだね」 サンタクロースを 信じてるのさ 僕は黙って 頷いた 嘘か真か 問題外 希望や夢を 与え続ける 大人としての 出来る事 実は現実 知っていて 中身は僕に 言ってくる それでもサンタの …

No.2ーこたつ

口から漏れる 白い雲 それが当然 この季節 玄関先の 家族を見ると こたつを囲んで 待っていた 一所懸命 絵を描いて 一所懸命 楽しんでる 僕はそれらを 横目で見 ゆっくりゆったり 汁すする 食事を終えて 用済ませ 僕もその輪に 参加した 時には足を 絡ませて…

No.1ー噴水物語

僕が働きだした頃 秘密の場所で待ち合わせ 毎回ルートは変えている 探偵だって煙に巻く いつも僕が後に来る それでもにっこり笑ってる 癒されながら頭下げ 人込みの中ぶらついた 紆余曲折のち違う道 想い出共に栓をした 数年来にふと覗く 再開発が消し去った…